樹木の生理

松の花の生きる秘密

松に花はあるのか?

たまに松に花はあるのか?と聞かれることがあります。今回は松の花についての話題です。

この写真。何か分かりますか?

松の雌花

ミッキーマウスみたいでかわいいのは、マツの雌花です。

春になると、マツはローソクのような新芽を伸ばし、その先に雌花をつけます。

松の雌花

ローソクの下のほうには雄花があります。

松の雄花

雄花には花粉があり、マツの花粉には2つの風船=気嚢が付いています。この風船によって花粉は風に乗り、雌花にたどり着いて受粉します。こういった受粉の仕方をするものを風媒花といいます。

松の花の生きる秘密

ローソクの下をご覧ください。これは若いマツボックリです。昨年の春に受粉してできたもので、秋になると茶色くなり、鱗片が開いて種を飛ばし、周りに新しい松が育っていきます。

雄花と雌花の生きる知恵

 下の写真を御覧ください。雄花と雌花の位置関係の秘密があります。

松の花の生きる秘密

同じロウソクに雌花と雄花がついています。上に雌花、下に雄花です。この位置関係は子孫繁栄のためだと言われています。

もし上が雄花だったら、花粉が下に落ちてすぐに雌花に受粉します。それは便利に思えますが、自分自身との子供ができてしまいます。異なる親の子供であれば、さまざまなタイプの子供が生まれ、環境の変化に対応しやすくなります。

松の花のちょっとした工夫が子孫繁栄の鍵なんですね。

 (「樹木医松井裕之の樹木病気相談」のリライトです。)

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